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典礼憲章を読むための手引き
和田 幹男




 典礼憲章を読む意義
 第2ヴァティカン公会議が最初に決議し、公表したのは『聖なる典礼に関する憲章』 (Constitutio de Sacra Liturgia、以下、略して典礼憲章)であった。 その公表は、1963年12月4日のこと、そこに盛られた典礼改革を実行に移すために、 早速1964年1月25日に、教皇パウロ6世により典礼憲章実施評議会が組織された。 1964年9月26日に、この評議会は礼部聖省と共に最初の一般指針を発表し、 1965年3月7日、四旬節第1主日よりそれを施行するように指令した。 その後つぎつぎと指針が発表され、典礼書規範版が出版された。 それは公会議以後発表された典礼関連公文書(後述)を一瞥すれば、典礼憲章を実施するために、 どれほど精力的な活動があったか、わかる。またそれに基いて、各国で具体的に典礼改革が実践された。
 日本でも、1964年4月21−24日の日本全国司教会議で典礼全国委員会 (長江司教を委員長として、古屋、荒井、小林、里脇、平田各司教、それにあとで若干の司祭が加わる)が設置された。 この委員会は典礼憲章の実践試案を作成し、6月9−10日の臨時司教会議にかけた。 1965年2月15日には、『ミサ典礼に関する司牧指針』を発表し、3月7日から実践することにした。 このように日本でも、典礼改革はミサをはじめ秘跡や教会の祈りなど広く行き渡るようになり、それが現在に至っている。 その現行のそれぞれの典礼が、いかなる典礼の総合的理念に基いて行われているかを理解するためには、 この典礼憲章は基礎的文書として欠かせない。 同時に、同憲章の典礼改革と促進の恩恵を受けているわたしたちは、現時点に立ってあらためて同憲章を読みながら、 忘れてしまっていることがあれば反省し、まだ実現していないことがあれば、改革と促進に新たに意欲的に取り組みたい。
 この改革以前と以後では、教会の典礼は深く広く変わった。 それゆえ、改革以前に行われていた典礼がいかなるもので、それがいかに改革されたかを知らなければ、 この典礼憲章の意義は、正確に深く理解することはできない。 それゆえにまた、以前の典礼を知っている司祭や信徒が生きている間に、今この時点に立って、 典礼憲章の解説を書きとめておく必要があると思う。 確かに、この40年間に日本でも典礼の刷新と促進のために積み重ねられた努力は並大抵のものではない。 それは神の恵みとして率直に感謝したい。 それに対して復古主義は神への侮辱とさえ言えよう。 復古主義の動きもあると聞くが、それは第2ヴァティカン公会議の典礼改革が正しく伝えられていないことによる誤解か、 逸脱に起因しているかもしれない。またいったん改革されれば、それがまたマンネリ化し、その典礼の意味もわからなくなり、 生気を失う危険もある。第2ヴァティカン公会議は、「教会は常に改革されなければならない」 (Ecclesia semper reformanda)というモットーを掲げたが、この精神は現在もあらためて自覚しなければならない。 そのためにも、典礼憲章を読み直してみたい。 わたし自身、「そうだったのか」とか、「そうだったなあ」とか、見落としたり、忘れていたことに気がつかされた。 ミサをはじめ現在行われている典礼を正確に理解し、より生き生きと、より美しく、より霊性的に味わい深いものにするために、 この典礼憲章を読んでみたい。

 典礼憲章の翻訳
 典礼憲章のラテン語原文は、『使徒座広報』(Acta Apostolica Sedis)第56巻第2号(1963年2月)、 97−134頁に公刊された。これに基いて各国語訳がなされたが、その日本語訳は、日本司教団秘書局訳として、 『布教』第18巻3号(1964年4月)1−223頁に羅和対訳で公表された(『カトリック新聞』にも掲載)。 その日本語訳は、『第二バチカン公会議 典礼憲章』、上智大学神学部キリスト教祭礼研究所、南窓社、 1965年2月、および『第二バチカン公会議 典礼憲章』、中央出版社、1968年で出版され、広く読まれるようになった。 それは、第2バチカン公会議解説叢書(南山大学監修、全7巻、中央出版社、以下解説叢書と略す)の中、 Z『公会議公文書全集』(1969年、1−57頁)にも羅和対訳で収録され、 その日本語訳だけが、『第2バチカン公会議公文書全集』(南山大学監修、1986年、サン・パウロ)に収録されている。
 典礼憲章が公表されてから、今年で40年経った。 この記念すべき年に、同憲章を読み直してみた。そのラテン語本文を読みながら、日本語訳にも目を通してみた。 その文体は古くなった感があり、今日では説明を要するところもあり、それに細かいところでは誤訳も散見される。 本憲章の公表後まもなく手がけられたその日本語訳は、パイオニア的作業の実りとして敬服に価するが、 あらたに日本語に訳してみる必要があると痛感した。 司祭の老化と減少が進むにつれ、正しい信仰の維持と発展のために信徒が担う役割が増大している今日、 特にその信徒に読んでいただくためにこの新しい訳を試みた。
 典礼憲章のラテン語原文は、序言と7章からなり、各章に大見出しがつけられている。 その第1章だけ、さらに5つの節(T−X)からなっていて中見出しがつけられていて、 またその3節(V)だけ4つの区分(A−D)からなっていて小見出しがつけられている。 その全体を通して、1−130の番号が付けられている。 この番号は、ここでは「項」と呼ぶこととする。 典礼憲章のラテン語本文や現代語訳を掲載した雑誌や書物では、その項にも小見出しが付けられている。 これもそのそれぞれの項の内容を理解するために有益で、必要でさえあると思い、それを参考にそれぞれの項に小見出しをつけた。 また、それを以下の典礼憲章の目次としてまとめて書いておく。 本文中にカッコ内に書いたものは、読者の理解を容易にするための訳者による説明的付加。 教会用語は、現在定着していると思われるものは、それを用いるようにつとめたが、 将来は同公会議が公布した全文書、その後発行された各典礼書、『カトリック新教会法典』(1992年、有斐閣)、 それに『カトリック教会のカテキズム』(2002年、カトリック中央協議会)とも統一するようにしたい。

 典礼憲章を読むために、注解も必要だが、とりあえず次の2つを紹介しておく。
  1. ヘルマン・シュミット著、J・アブリ訳『典礼憲章の解説』、エンデルレ書店、 昭和40(1965)年
  2. 『新風かおる教会』、第2バチカン公会議解説叢書X、南山大学監修、中央出版社、 昭和44(1969)年、典礼憲章解説は95−529頁 (序文および第1−5章解説は土屋吉正担当、第6−7章解説はJ・メルオー担当)


典礼憲章の目次

序言(第1―4項)
本公会議全体の目標と典礼改革(1)
教会の秘義における典礼(2)
この典礼改革が関わるのはローマ典礼(3)
ほかの伝統的合法的諸典礼に対する敬意(4)

第1章 聖なる典礼の刷新と促進のための一般的諸原理(第5−46項)
T 聖なる典礼の本性と教会の命におけるその重要性(第5−13項)
予め告げられた救いの御業はキリストによって実現された(5)
教会はそのキリストの御業を続けるが、これを典礼において実現する(6)
典礼におけるキリストの現存(7)
地上の典礼と天上の典礼(8)
典礼は教会のすべての活動を包含しない(9)
典礼は教会の命の頂点であり、源泉(10)
典礼に参加する者に求められる心の準備(11)
典礼と個人的な祈り(12)
典礼の息吹を受けた信心行(13)
U 推進すべき典礼教育と積極的典礼参加について(第14−20項)
信徒の積極的参加と聖職者の養成(14)
典礼の教師の養成(15)
聖職者の典礼教育(16)
神学校と修道院における典礼生活(17)
司祭の典礼生活(18)
典礼教育と積極的参加(19)
情報機器による典礼報道(20)
V 典礼の刷新について(第21−40項)
典礼改革の本性と目的(21)
A) 一般原則(第22−25項)
 典礼変革は教会の位階的権限のみによる(22)
 伝統を守ると共に真正の発展を認めること(23)
 典礼改革における聖書の重要性(24)
 典礼書の早急な改訂(25)
B) 位階的かつ共同体的行為としての典礼固有の性格に基く原則(第26−32項)
 典礼行為の本性(26)
 典礼の祝祭を優先すべきこと(27)
 典礼における役割分担(28)
 役割分担者それぞれの典礼教育(29)
 信徒の積極的参加(30)
 典礼書に信徒の役割を予め見ておくこと(31)
 典礼における特権的位置はない(32)
C) 典礼の教育的かつ司牧的性格に基く原則(第33−36項)
 典礼の信仰教育的機能(33)
 儀式の構造(34)
 聖書朗読と説教、信仰教育(35)
 典礼の言語(36)
D) 諸民族の特性と伝統に沿って適応を遂行するための原則(第37−40項)
 統一規格よりも適応(37)
 地域毎の必要性に即した適応(38)
 適応の限界(39)
 宣教地における典礼の適応作業(40)
W 教区と小教区における典礼生活の促進について(第41−42項)
教区における典礼生活(41)
小教区における典礼生活(42)
X 典礼司牧活動の推進について(43−46項)
教会における典礼運動の重要性(43)
地域の典礼委員会(44)
教区の典礼委員会(45)
教会音楽と教会芸術の委員会(46)

第2章 感謝の祭儀の聖なる秘義について(第47―58項)
十字架のいけにえとしての感謝の祭儀(47)
信徒が自覚をもって敬虔に積極的に参加すること(48)
ミサの改革の目的(49)
通常ミサの改革(50)
ミサにおける聖書朗読(51)
説教(52)
共同祈願(53)
言語(54)
同一のいけにえからの聖体拝領と両形態による聖体拝領(55)
ミサ全体に参加すること(56)
共同司式ミサを広げること(57)
共同司式ミサの儀式の作成(58)

第3章 ほかの秘跡と準秘跡について(第59−82項)
秘跡の本性(59)
準秘跡の本性(60)
秘跡と準秘跡の効果(61)
秘跡と準秘跡の改革(62)
国語の使用(63)
洗礼準備(64)
通過儀礼の要素の採用(65)
洗礼(66−70)
堅信(71−72)
赦しの秘跡(73)
病者の塗油(74−75)
叙階(76)
結婚(77−78)
準秘跡の承認(79)
修道誓願(80)
葬儀(81―82)

第4章 聖務日課について(第83−101項)
キリストの祈りであり、教会の祈りである聖務日課(83−85)
聖務日課の司牧的意味(86−87)
聖務日課の見直し(88)
聖務日課の改革の原則(89)
信仰生活の源泉、個人的祈りの糧としての聖務日課(90)
詩編の配分(91)
読書課の原則(92)
賛歌の見直しの原則(93)
時課を唱える時(94)
聖務日課を唱える義務(95−98)
共同体の祈りとしての聖務日課の性格(99)
聖務日課への信徒の参加(100)
聖務日課の言語(101)

第5章 典礼暦年について(第102―111項)
典礼暦年の意味(102−105)
主日の重要性(106)
典礼暦年の改革(107−108)
四旬節(109−110)
聖人たちの祝祭日(111)

第6章 教会音楽について(第112−121項)
教会音楽の尊厳性(112)
荘厳な典礼(113−114)
教会音楽教育(115)
グレゴリオ聖歌と多声音楽(116−117)
会衆用の教会音楽(118)
宣教地における教会音楽(119)
パイプオルガンおよびほかの楽器(120)
作曲家の使命(121)

第7章 教会芸術と祭具について(122−130項)
教会芸術の尊厳性(122)
教会芸術における表現様式の自由(123−124)
聖画(125)
教会芸術の諮問機関(126)
教会芸術家の養成(127)
教会芸術に関する教会の法規の見直し(128)
教会芸術を理解する聖職者の養成(129)
司教の紋章(130)

付記  暦の見直しについての第2ヴァティカン公会議の宣言


典礼憲章のあらすじ


 典礼憲章は序言と、7章からなる本論があり、それに暦について述べる短い付記がある。 その全体をとおして典礼そのもの、および個々の典礼は、いかに考えなければならないかその理念を述べてから、 その理念に基いていかに刷新、促進しなければならないか、その具体的方針を言う。 この理念をいうところと実践上の具体的方針をいうところが交互に提示されている。 その理念をいうところに典礼神学が前提されている。 しかし、典礼憲章は典礼神学を神学論として展開するのではなく、あくまで司牧宣教の観点から説明し、 これによって教会の命の活性化を目標としている。

 序言は第2ヴァティカン公会議全体が目指している目標を掲げて、その中で特に典礼の刷新と促進を目論むことを述べて始める(1)。 これは同公会議が発表した最初の文書としてまことにふさわしい。 そこで典礼は教会にとっていかなるものか、重要性を言う(2)。ここに典礼の理念に触れる最初の項がある。 つづいて、本憲章が決議する内容は、ビザンツ典礼やアレキサンドリア典礼などほかの典礼の中で、 まずはラテン典礼に関わるものであるという教会法的な指摘をする(3−4)。

 本論は7章からなり、第1章では典礼の刷新と促進のための原理原則をまず明らかにする(第5−46項)。 そのあと、典礼各論に入り、まず第2章では典礼の中で最も重要な感謝の祭儀(エウカリスティア)、 第3章ではほかの6つの秘跡と準秘跡について述べる。このように、この第2、第3章で7つの秘跡が主要テーマとなっている。 第4章では聖務日課、つまり教会の祈りが取り上げられている。 このようにまた教会の典礼にとって7つの秘跡と聖務日課が二つの柱と考えられている。 つぎに第5章で典礼暦年について述べる。前に述べた二つの柱は年間を通じて行われるので、典礼暦年は典礼の核心に触れる。 つまり、典礼行為による時間の聖化をいかに行うかということである。 第6章で教会音楽、第7章で教会芸術について述べる。 教会音楽と教会芸術も典礼に深く関わっているので、典礼の刷新と促進にも大いに関わっている。 このように教会の教会としての最も重要な活動である典礼のほとんどすべての問題がここで取り上げられていると言えよう。 ただし、秘跡の執行者に関して、第2ヴァティカン公会議当時あった位階制度を前提としているので、 それにはその後変更があったことをつけ加えておく。 つまり、1972年8月15日の教皇パウロ6世の自発令『ミニステリア・クエダム』により、 初剃髪(prima tonsura)、下級叙階と上級叙階の呼び名、副助祭の廃止が告げられ、 従来の下級叙階の読師(lector、日本では宣教奉仕者と言われる)と 侍祭(acolythus、日本では教会奉仕者と言われる)だけが奉仕職(ministeria)として残された。

 この中で第1章が最も長い。ここに述べられる原理原則にしたがって、個々の典礼の刷新と促進が行われるはずだからである。 この章は、T―Xと5つの節に分けられる。そのTで、典礼とは何か、その基本理念を要約的に、しかし抜かりなく提示している(第5−13項)。 Uで教会にとって最も重要な典礼を自覚して促進するために必要なことをいう(第14−20項)。 つまり、典礼の研究と教育の重要性、それが目指す信徒を含めた神の民すべての積極的典礼参加をいう。 Vが第1章のみならず、典礼憲章全体にとっても中心的な部分であり、典礼の刷新そのものについて述べる(第21−40項)。 典礼改革ということで何を考え、何のためにそれを行うのかを、まず明確にする(第21項)。 こうしてから、具体的に典礼改革を推進するための原則論を、ABCDと4つに分けて、明示する。 A)では一般的原則(第22−25項)、B)では、位階的かつ共同体的であるという典礼固有の性格に基く原則(第26−32項)、 C)では典礼の教育的かつ司牧的性格に基く原則(第33−36項)、D)は諸民族のもとでの典礼の適応の原則(第37−40項)を掲げる。 このように典礼の改革には、複数の理由に基く複数の原則があることを明らかにする。 個々の典礼の改革にあたり、これらの複数の原則を守り、その刷新をはからなければならないことは言うまでもない。 このように整合性のある改革が推進されることになる。 つづいて、Wでは、教区と小教区における典礼生活の促進について(第41−42項)、 Xでは典礼司牧活動、つまり典礼運動の推進について述べる(43−46項)。

 第2章では感謝の祭儀(エウカリスティア)について、まずそれが何なのか、その結果どうすべきかを述べる(第47−48)。 ここにエウカリスティア神学の本質が簡潔に要約されている。それにそってミサの改革の方針が述べられる(第49−58項)。

 第3章で、エウカリスティア以外の6つの秘跡(Sacramentum)と準秘跡(Sacramentale)が取り上げられる。 まず秘跡とは何か、準秘跡とは何かを述べる(第59−61項)。 秘跡はイエス・キリストご自身によって設定されたものと、教会は信じているが、 準秘跡はそれに準じて教会がイエス・キリストから授かった権能により設定したものと考える。 つづいて、その秘跡と準秘跡の改革について一般的に述べてから(第62−63項)、 洗礼(第64―70項)、堅信(第71−72項)、赦しの秘跡(第73項)、病者の塗油(第74−75項)、 叙階(第76項)、結婚(第77−78項)と、6つの秘跡の改革を個々に取り上げる。 そのあと、準秘跡の承認(第79項)を確認してから、ここでは数々ある準秘跡の中で、 特に修道誓願(第80項)と葬儀(第81―82項)のみ取り上げる。

 第4章では、まず聖務日課(教会の祈り)とは何かについて述べて(第83−85項)からその司牧的意味を強調する(第86―87項)。 つづいてその聖務日課の改革について具体的な方針を指摘する(第88−101)。 特にここで聖務日課が各国語に翻訳されることが認められ、それによって信徒も聖務日課を共に唱えることができるようになり、 またその信徒がそれを唱えることが勧められる。 このように信徒を含めた全教会がこの霊性的に豊かな教会の祈りに生かされるようになったことは、まことに喜ばしい。

 第5章では、まず典礼暦年の意味が説明される(第102―105項)。 その中で主日をかなめとして重視すべきことが言われる(第106項)。 こうして年間をとおしてキリストの過越しの秘義が以前より自覚して祝われることとなった。 つづいて、典礼暦年の改革の方針が具体的に指摘され(第107−108項)、 その中で特に四旬節のありかたが取り上げられている(第109−110項)。 それに対して従来からあった聖人たちの祝日は、どうすべきか、短く触れる(第111項)。

 第6章では、教会音楽が典礼にとってどれほど重要なものかを言ってから(第112項)、 これをどのように大切にしなければならないか(第113−114項)、 そのために教会音楽の教育が必要であることをいう(第115項)。 つづいて、グレゴリオ聖歌と多声音楽について(第116−117項)、 会衆用の教会音楽について(第118項)、宣教地における教会音楽について(第119項)、 パイプオルガンおよびほかの楽器について(第120項)、最後に作曲家の使命に言及して結ぶ(第121項)。

 第7章では、まず一般的に教会が芸術家の活動を大いにたたえ、それが特に典礼と関わるときにはその貢献を求め、 喜んで受け入れるものであること、また指導もしてきたこという(第122項)、 しかし、教会固有の表現様式はなく、自由である(第123−124項)ことをいう。 つづいて、具体的に聖画について(第125項)、教会芸術の諮問機関を設置すること(第126項)、 教会芸術家の養成もはからなければならないこと(第127項)、 教会芸術に関する教会の法規の見直し(第128項)、教会芸術を理解する聖職者の養成(第129項)、 最後に司教の紋章について述べて結ぶ(第130項)。


典礼憲章における典礼神学―いくつかの要点―


 この典礼憲章が典礼とは何かという典礼神学を前提としていることは言うまでもない。それは何だろうか。 典礼憲章は神学書ではなく、司牧書として書かれているので、その文体に注意して、 その奥にある典礼神学を読み取るようにしなければならないと思う。 その典礼神学が明らかに現れるところは、まず序言では、典礼が教会にとっていかなるものかを言う第2項。 つづいて典礼とは何かを要約的にいう第1章のTの第5−13項。さらに個々の秘跡と準秘跡をいう項も欠かせない。 特に第2章の感謝の祭儀(エウカリスティア)が何なのかをいう第47項、第3章の秘跡とは何か、 準秘跡とは何かをいう第59−61項。第4章の聖務日課(教会の祈り)とは何かをいう第83−85項、 第5章の典礼暦年の意味を説く第102―105項。

 過越し秘義
 この典礼神学をいかに表現すればいいか、深くて大きくて戸惑いを禁じえないが、こういうこともできよう。 この典礼神学のさらに奥にあるもの、その底流にあるものは、やはり御父、御子、聖霊である三位一体の神への信仰と、 肉(人)となったその御子、つまり神であり人である御ことばとしてのナザレのイエスへの信仰である。 これが基本として前提されている。 これはニカイヤ、コンスタンティノポリス、エフェソ、カルケドン公会議の信仰告白の中で明文化され、 受け継がれてきた基本信条である。三位一体の神と受肉した御ことばへの信仰が大前提になっている。 しかし、この信仰は、伝統的神学や公教要理の中では孤立して、抽象的に説明されてきたきらいがあるが、 それとは異なり、救いの歴史を前提し、この信仰的ヴィジョンの中にあって観想されている。 だからこそ、典礼憲章も第1章では、旧約時代に始められた人間の救いのための神の働きに思いを寄せることから書き、 その働きのプロセスの頂点として、受肉なさった御ことばであるナザレのイエスの御業(みわざ)を位置づける(第5項)。 そのまたイエスの御業の頂点がその死と復活にあり、それは特に過越し秘義(復活秘義)と言われる。 教会とはそのイエスの御業を、時代を越えて続けるものであり、この教会の教会としての活動として典礼がある(第6項)。 それゆえ、典礼とは過越し秘義をたえず現在化するものと考えられている。 典礼は教会の行為であると同時に、復活して生きておられるイエスご自身の行為にほかならない。 典礼においてそのキリストが現存し、働いておられる(第7項)。 キリストはただミサの聖変化のときに現存されるのではなく、教会の典礼行為のあらゆるところに現存しておられる。 このように典礼は教会の活動をすべて包含するものではない(第9項)が、教会の命にとってあたかも源泉であり、 頂点であると言われる(第10項)。典礼におけるキリストの現存が最も濃密に言えるのが、 感謝の祭儀(エウカリスティア)、ミサ聖祭であることも認めざるを得ない(第2項、「中でも」以下参照)。 この秘跡を中心としてほかの秘跡もあわせて、7つの秘跡についてもそれは言える。
 これらの秘跡において、目に見える「行為」と耳に聞こえる「言葉」は不可欠であるが、 これは受肉なさった御ことばの人間としての本性を受け継ぐものとしてしるしなのである。 このしるしがあれば必ずその御ことばがもたらしてくださる救いの恵もある。 これは伝統的神学では、ex opere operato、つまり教会の名において秘跡の行為と言葉が実行されることにより、 この秘跡を行う人の個人的聖性と関わりなく、神の恩恵が必ず与えられると、秘跡の効力を説明してきたことであるが、 この典礼憲章ではこのような神学用語を用いないで、説明しようとする。 ここに本憲章が司牧的な配慮をもって書こうとされたという同公会議の意図を見ることができる。 実は本公会議のすべての文書は司牧的配慮をもって書こうとされたのであった。

 時間と空間の聖化
 またこの秘跡と共に、教会の教会としての活動として聖務日課、教会の祈りがある。 これは教会の教会としての祈りであるが、イエスの祈りでもある。 したがって、わたしたちがこの祈りを唱えるとき、このイエスと共に祈らせていただくことになる(第83項)。 さらに教会はこの聖務日課の伝統を大昔から続けてきたのだが、その意味は時間の聖化ということにある(第84項)。 時間の全行程を神に奉献し、聖なるものにするということ。この時間を聖化すると共に、空間を聖化し、 わたしたちが生きるこの世界を聖化することを、教会は典礼をとおして行う。 わたしたちが祈る時、永遠なる神と心を通わせるので、 その時の中にこの世の時間の全行程が含まれるのだ(M・ブーバー著『我と汝』)が、 教会は実際にこの世にあってその時間の全行程を、教会を代表する者をとおして神に奉献してきた。 それが助祭、司祭、それに観想修道会の修道士、修道女である。彼らにとって聖務日課は義務だが、 それは教会を代表する者としての義務なのである。この教会の祈りは、以前はラテン語で、 いわゆる上級叙階を受けた聖職者のみが義務として唱えていたが、この公会議でこれが各国語に翻訳され、 すべての信徒も共に唱えることができるようになり、これがまた勧められている。この祈りを唱えるとき、 それは単なる信心行ではなく、教会の教会としての祈りに参加することになる。 空間の聖化は、神礼拝の場所としての教会の建築に触れる典礼憲章第7章の教会芸術と祭具で取り上げられる問題であるが、 今日、エコロジー神学の観点からも、いっそう重視される必要があろう。
 第2ヴァティカン公会議は聖と俗の区別をなしにしたという学者もいるが、 それは間違いで、典礼憲章では聖と俗を厳然と区別し、人間の心にある真、善、美、 その総合としての「聖なるもの」への志向性にいっそうよく答えるものとして典礼を絶えず向上させるよう呼びかけている。 典礼が人間のこの心の渇きに答えるものとなるとき、まさにここにこそ心の癒しがあることになる。 それは心の癒しのみならず、強壮剤ともなろう。ここにすべての信徒が積極的に典礼に参加して、 これをもっと大切しなければならない理由の一つがある。そのために司祭も信徒と共に崇高な典礼的霊性を求めながら、 工夫をこらず必要があろう。典礼憲章のみならず、教会憲章も第5章で教会に所属する者すべてが聖性に招かれていることを強調している。 他方、聖と俗について付け加えれば、その聖がどこにあり、俗がどこにあるか、従来の考えに問題があるといえよう。 つまり、聖性への招きは、従来の聖職者という身分とは関係がないということである。 信徒も聖なる生活に招かれており、まさに世俗にあって、その世俗の生活を聖化することにこそ信徒固有の使命がある。 それはまたあらためて教会憲章で学ぶこととしよう。

 秘義としての教会、秘跡としての教会
 このように教会とは何かといえば、まず復活して生きておられるイエスと共に父なる神を礼拝する人々からなる共同体だと言わなければならない。 さらにこの教会が何なのかを求めて、公会議は検討を進め、それが『教会憲章』として実を結んだ。 そこでは教会がこの世にありながらも、企業や国家など、この世のいかなる組織とも異なり、 「聖霊を信じ、聖なる教会を信じる」と信仰告白してきたように、信仰の対象であることが、あらためて自覚された。 教会が信仰の対象であるから、教会とは何かを求めて、啓示に耳を傾けなければならない。 こうしていっそう注意深く聖書を読んで教会を理解しようということなった。 実際に、これまでややあいまいであった秘義という用語も聖書的に、父なる神の救いの「意志の計画」という意味で理解されることとなった。 それはエフェソ書1:3−14に最も明らかに表現されている。 またコロサイ書1:15−20でも、同じ信仰的ヴィジョンの中で、キリストとその教会が明示されている。 実は、この2つの箇所は、『教会憲章』(同憲章第2、3項参照)にとっても、 『啓示憲章』(同憲章第2項参照)にとっても礎石のような役割を果たしている。 その神の救いの意思の計画は、この世の歴史の中で実現されるはずのものであって、 これはこの世に生きるわたしたちにとって理解を超えるものである。 そういう意味で、それはわたしたちにとって秘められていて、神秘といえる。 つまり、それを知るためには、わたしたちには啓示が必要なのである。 その秘義を具体的に実現する神の働きとしてモーセをはじめ預言者たちに導かれたイスラエルの民の歴史があり、 その頂点として受肉して人となられた御ことば、イエス・キリストがあり、その働きを続けるものとして教会がある。 このようにキリストも教会も神の救いの計画の中で予め考えられていたものとして、秘義なのである。 それゆえ『教会憲章』も、第1章秘義としての教会をもって始める。 またエフェソ書の「秘義」、そのギリシア語ミステリオンは、ラテン語でサクラメントゥムと翻訳されるようになったが、これを「秘跡」という。 したがって、秘跡はこの用語の奥を辿れば秘義と同義ということができる。 したがってまた、この意味で教会は秘跡であるとも言われる。 このように教会に7つの秘跡があるのも、教会そのものが秘跡であるからにほかならない。 換言すれば、教会は秘跡において自らを最も顕著に現しているということができる。 このように個々の秘跡も、公会議以前と比べると、神の救いの意志の計画という、 いっそう奥深いところにある大きな文脈の中で考えられるようになった。 また『教会憲章』は、この同じ文脈の中で教会にとって組織(教皇、司教、信徒)とは何なのか、 カリスマ(修道者と信徒)とは何なのかを見直したのだった。


日本における現行典礼

 この典礼憲章が打ち出した典礼改革と促進の具体的方針によって、 現在日本においても典礼が実行されている。そのそれぞれの典礼を実行するため、儀式書が発行されている。 ここにその主なものを列挙する。その作成のために日本のカトリック教会がこの40年間積み上げてきた努力は、あらためてすごいと思う。 そのすべてを生かせば、実に豊かな典礼生活を営むことができる。 その儀式書の始めに典礼憲章を基本として、それぞれの典礼の意味をいっそう広く深く説明した導入がある。 これも典礼を学ぶためにまたとない資料である。これを読んで、典礼生活をいっそう豊かにするよう努めたい。 日本語で書かれたこれらの典礼書はほとんどすべて、だれでも購入することができるので、 個人的にも入手し、学びたい(2003年4月現在)。

 典礼憲章第2章の感謝の祭儀(エウカリスティア)、つまりミサについては、
  •  『ミサ典礼書』、典礼司教委員会編集、カトリック中央協議会、 1978年12月25日:司祭がミサをささげるときに用いる儀式書。 本書の始めにパウロ6世教皇による、第2ヴァティカン公会議の教令によって刷新された『ローマ・ミサ典礼書』を公布する使徒憲章 (1969年4月3日)、(9)−(16)頁、 礼部聖省による『ローマ・ミサ典礼書の総則』(1969年4月6日の初版から始まって幾たびか改訂)、 (17)−(111)頁、教皇パウロ6世による典礼暦年に関する一般原則と新一般ローマ暦を承認する使徒書簡(1969年2月14日) (113)−(118)頁、礼部聖省による『典礼暦年と典礼暦に関する一般原則』(1969年3月21日) (119)−(149)頁を掲載。
  •  『ミサ典礼書の総則と典礼暦年の一般原則』、日本カトリック典礼委員会編集、カトリック中央協議会、1980年初版、 1994年再販にも、『ミサ典礼書』の始めにある文書が学習用にまとめて収録されている。
  •  『朗読聖書の緒言』、日本カトリック典礼委員会、カトリック中央協議会、 1988年初版、1998年再販。ミサにおける朗読用聖書の配分に関する文書。
  •  『主日の朗読聖書』A年、B年、C年、日本カトリック典礼委員会、カトリック中央協議会、 1998年、1999年、2000年
  •  『毎日のミサ』(月刊誌):カトリック中央協議会、毎日のミサにおける朗読用聖書を掲載。
  •  別冊『毎日のミサ』聖週間と復活の8日間、カトリック中央協議会、1993年
  •  別冊『毎日のミサ』楽譜 アレルヤ唱・詠唱、カトリック中央協議会、1992年
  •  『聖週間の典礼』、典礼司教委員会、カトリック中央協議会、1972年、 1983年(改訂版):特に枝の主日から聖なる過越の3日間を経て復活の主日までの典礼をまとめて掲載。
  •  『朗読聖書―聖なる過越の3日間』、カトリック中央協議会、1993年
  •  『カトリック儀式書 ミサ以外のときの聖体拝領と聖体礼拝』、典礼委員会、カトリック中央協議会、1989年
  •  『子供とともにささげるミサ』、日本カトリック典礼委員会編集、カトリック中央協議会、2003年
  •  『ミサの式次第』、日本カトリック典礼委員会編集、カトリック中央協議会、1996年:ここには式文のみ掲載。

 典礼憲章第3章の秘跡(Sacramentum)と準秘跡(Sacramentale)については、

  (秘跡について)
  洗礼:
1.『カトリック儀式書 成人のキリスト教入信式』、典礼司教委員会編集、カトリック中央協議会、1976年3月30日
2.『カトリック儀式書 幼児洗礼式』、典礼司教委員会編集、監修、あかし書房、1975年12月3日
  堅信:
前掲の『カトリック儀式書 成人のキリスト教入信式』、108―115参照
  赦しの秘跡:
カトリック儀式書 ゆるしの秘跡』、典礼司教委員会編集、カトリック中央協議会、1978年4月25日
  病者の塗油:
『カトリック儀式書 病者の塗油』、典礼司教委員会編集、カトリック中央協議会、1980年5月25日
  叙階:
(『ローマ司教儀式書』)
  結婚:
『カトリック儀式書 結婚式』、日本カトリック典礼委員会編集、カトリック中央協議会、 1996年(改訂版、1971年初版、ドン・ボスコ社)
  (準秘跡について)
  修道誓願:
  葬儀:
『カトリック儀式書 葬儀』、日本カトリック典礼委員会編集、 カトリック中央協議会、1993年5月20日(改訂版、1971年初版、ドン・ボスコ社)

 典礼憲章第4章の聖務日課(教会の祈り)については、
『新しい聖務日課 教会の祈り』、典礼司教委員会編集、カトリック中央協議会、 1973年9月20日(初版)、総則(9)−(50)頁、2003年(17版)
『毎日の読書』、「教会の祈り」読書第2朗読、全9巻、日本カトリック典礼委員会、カトリック中央協議会、1989−91年初版。
 典礼憲章第5章の典礼暦年については、
前掲の『ミサ典礼書』の教皇パウロ6世による典礼暦年に関する一般原則と新一般ローマ暦を承認する使徒書簡 (1969年2月14日)113−118頁、礼部聖省による『典礼暦年と典礼暦に関する一般原則』(1969年3月21日) (119)−(149)頁、また別に、前掲の『ミサ典礼書の総則と典礼暦年の一般原則』(1980年初版、1994年再販)参照
『教会暦と聖書朗読』(毎年発行)、カトリック中央協議会。
 典礼憲章第6章の教会音楽については、
『典礼聖歌』(一般用)、典礼司教委員会編集、あかし書房、2002年(39刷、1980年初版)


典礼憲章の典礼刷新の実施

 典礼憲章は比較的短い文書であったが、そこに盛られた刷新計画にしたがって、 具体的に典礼の全般的見直しが実践された。そのため、教皇はさっそく典礼憲章実施評議会を組織し、 礼部聖省(後に神礼拝のための聖省)と共に典礼の各分野の刷新に多大の努力を積み重ねた。 そのほんの一部を、以下の公会議以後の主な典礼関連公文書で紹介することとする。


公会議以後の主な典礼関連公文書

 参考文献
  •  R.Kaczynski(ed.), Enchiridion Documentorum Instaurationis Liturgicae, I (1963-1973), Torino(Marietti), 1976 ; II(1973-1983), cum supplemento, Roma, 1988 ; III(1983-1993), cum supplemento, Roma, 1997
  •  Documents on the Liturgy 1963-1979, Concilia, Papal, and Curial Texts, International Commission on English in the Liturgy, Ajoint Commission of Catholic Bishops'Conferences, Collegeville Minnesota(The Liturgical Press), 1982
 公会議以後の主な典礼関連文書
  1.  Litterae Apostolicae, Motu Proprio Datae, Paulus PP.VI, Sacram Liturgiam, 1964, 1, 25, Quibus decernitur ut praescipta quaedam Constitutionis de Sacra Liturgia a Concilio Oecumenico Vaticano II probatae vigere incipiant: 教皇パウロ6世、使徒的書簡、自発令『サクラム・リトゥルジアム』、 ―第2ヴァティカン公会議の聖なる典礼に関する憲章の承認された幾つかの決議事項が効力を発揮し始めるようにするための決定事項― : 翻訳は『礼部聖省 一般指針』、典礼委員会秘書局、1967年(非売品)、3−8頁
  2.  Instructio(prima) Inter Oecumenici, edita est ab A.M.Card.Larraona, Praef.SRC, I.Card.Lercaro, Praeside Consilii, H.Dante, a secretis SRC, subsignata, 1964, 9, 26(AAS 56, pp.877-900: 『指針』(第1)−インテル・エクメニチ−: 翻訳は『礼部聖省 一般指針』、典礼委員会秘書局、1967年(非売品)、9−49頁
  3.  Decretum : Ritus Servandus in Concelebratione Missae et Ritus Communionis sub utraque specie, 1965, 3, 7(AAS 57, 1965, 410-412: 共同司式と両形態の聖体拝領の儀式についての教令
  4.  Epistula Consilii, 1965, 6, 30.I.Card.Lercaro, Praeses Consilii, ad Praesides Conferentiarum Episcoporum Epistulam de instauratione liturgica promovenda misit.Textus, sex praecipuis linguis exaratus, a Consilio lingua gallica pubulici iuris factus est: 翻訳は『礼部聖省 一般指針』、典礼委員会秘書局、1967年(非売品)、62−75頁
  5.  Decretum de communione in valetudinariis Cum hac nostra aetate.1966, 2, 14, AAS 58(1966)525-526(病院における聖体拝領について)
  6.  Constitutio apostoloca, Indulgentiarum Doctrina, 1967, 1, 1, AAS 59(1967)5-24: 免償について
  7.  Musicam Sacram.1967, 3, 5, AAS 59(1967)300-320 : 翻訳は『礼部聖省 典礼音楽に関する指針』、 典礼委員会秘書局、1967年(非売品)
  8.  Instructio altera,Tres abhinc Annos,SCR,1967,5,4,AAS 59(1967)442-448 : 翻訳は『礼部聖省 一般指針』、典礼委員会秘書局、1967年(非売品)、50− 61頁
  9.  Instructio de cultu mysterii eucharistici, Eucharisticum Mysterium, ab A.M.Card.Larraona, Praefecto SRC, I.Card.Lercaro, Praeside Consilii, et F.Antonelli, a Secretis SRC, 1967, 5, 25, AAS 59(1967), 539-573
  10.  Epistula Consilii, I.Card.Lercaro, Praeses Consilii, ad Praesides Conferentiarrum Episcoporum, 1967, 6, 21, DC 64(1967)1555-1562
  11.  Preces eucharisticae et praefationes, SRC tres novas Preces eucharisticas et octo Praefationes promulgavit, 1968, 5, 23
  12.  Epistula Consilii et indicationes de Precibus eucharisticis, B.Card.Gut, Praeses Cosilii ad Praesides Conferentiarum Episcoporum, 1968.6.2 : 典礼憲章実施評議会『ミサのアナフォラに関する教話の手引き』、典礼委員会秘書局、1968年8月15日
  13.  Pontificalis Romani, Paulus VI novos ritus pro Ordinatione Diaconorum, Presbyterorum et Episcopi approbavit, 1968, 6, 18, AAS 60(1968)369-373
  14.  De interpretatione textuum liturgicorum, Consilium ad Praeside Conferentiarum Episcoporum et Commissionum Liturgicarum, 1969, 1, 25, DC 66(1969)367-372
  15.  Paulus VI, Littera Apostolica Motu Proprio,Normae universales de anno liturugico, Mysterii paschalis, 1969, 2, 14, AAS 61(1969)159-162:教皇パウロ6世による典礼暦年に関する一般原則と新一般ローマ暦の承認。 翻訳:『ミサ典礼書』、典礼司教委員会編集、カトリック中央協議会、 1978年12月25日、113−118頁:『ミサ典礼書の総則と典礼暦年の一般原則』、 日本カトリック典礼委員会、カトリック中央協議会、1980年、123−127頁。
  16.  Ordo celebrandi Matrimonium, 1969, 3, 19, Ed.Typica:『カトリック儀式書 結婚式』、 日本カトリック典礼委員会編集、カトリック中央協議会、1996年(改訂版、1971年初版、ドン・ボスコ社)
  17.  Calendarium Romanum, a SRC,1969, 3, 21, Ed.Typyca。 『典礼暦年と典礼暦に関する一般原則』、礼部聖省、1969年3月21日。 翻訳:『ミサ典礼書』、典礼司教委員会編集、カトリック中央協議会、 1978年12月25日、119−149:『ミサ典礼書の総則と典礼暦年の一般原則』、 日本カトリック典礼委員会、カトリック中央協議会、1980年、128−145頁。
  18.  Paulus IV PP, Constitutio apostolica, qua Missale Romanum ex decreto Concilii Vaticani II instauratum promulgatur, Missale Romanum, 1969, 4, 3, AAS 61(1969)212-222 :パウロ6世教皇は、1969年4月3日に、 第2ヴァティカ公会議によって刷新されたミサ典礼の『ローマ・ミサ典礼書』を公布し、 これを同年11月30日、待降節第1主日より用いてミサをささげるよう告げた。 翻訳:『ミサ典礼書』、典礼司教委員会編集、カトリック中央協議会、1978年 12月25日、9−16頁;『ミサ典礼書の総則と典礼暦年の一般原則』、 日本カトリック典礼委員会、カトリック中央協議会、1980年、7−14頁。
  19.  Institutio Generalis Missalis Romani, Cenam Paschalem, SCR, 1969, 4, 6 : 「ミサ典礼の総則」。 これは1969年4月6日に発行されたラテン語の『ローマ・ミサ典礼書』規範版初版のはじめに掲載された総則で、 これは礼部聖省による。その翻訳は、『ローマ・ミサ典礼書の総則』、大阪教区典礼委員会試訳として印刷されているが、出版年月日は不明。
     翌1970年3月26日に、ラテン語の『ローマ・ミサ典礼書』規範版が再発行されたが、 そのはじめに掲載された本文書は、「過越しの晩餐を」(Cenam paschalem)で始まる前文が加えられ、 本文中にも幾つかの変更がなされた。さらに1972年12月23日発行では、 パウロ6世の自発令『ミニステリア・クエダム』(1972年8月15日)による副助祭の廃止に伴うに変更がなされている。 また同自発令は初剃髪式、下級叙階、上級叙階の呼び名を廃止し、 以前の下級叙階の読師(lector、現宣教奉仕者)と侍祭(Acolythus、現教会奉仕者)を奉仕者として残したが、 それが1973年1月1日から発効することになったことに伴い、 1974年12月7日発行の『ローマ・ミサ典礼書』規範版ではそのための変更も加えられた。 翻訳:『ミサ典礼書』、典礼司教委員会編集、カトリック中央協議会、 1978年、12月25日、17−111頁:『ミサ典礼書の総則と典礼暦年の一般原則』、 日本カトリック典礼委員会、カトリック中央協議会、1980年、15−120頁。 この総則はその最も新しいものを翻訳したものと思われる。
  20.  Ordo Baptismi Parvulorum,15, 5, 1969:『カトリック儀式書 幼児洗礼式』、 典礼司教委員会編集、監修、あかし書房、1975年12月3日
  21.  Actio Pastoralis Ecclesiae, 1969, 5, 15(AAS 61, 1969, 806-811)
  22.  Ordo lectionum Missae, SCCD novum Ordinem lectionum Scripturae Sacrae in Missa adhibendum promulgavit, 1969, 5, 25 : ミサにおける朗読すべき聖書の新しい配分を用いるよう布告。 1981年に改訂増補。翻訳:『朗読聖書の緒言』、日本カトリック典礼委員会、カトリック中央協議会、 1988年2月10日初版、1998年6月25日再販。
  23.  Memoriale Domini, 1969, 5, 29(AAS, 61,1969,541-547)
  24.  Ordo exequiarum, 1969, 8, 15 : 『カトリック儀式書 葬儀』、日本カトリック典礼委員会編集、 カトリック中央協議会、1993年5月20日(改訂版、1971年初版、ドン・ボスコ社)
  25.  Cenam Paschalem, 1970, 3, 26, (AAS 62, 1970, p.554, N 6(1970)169
  26.  Sacramentali Communione, 1970, 6, 29(AAS 62, 1970,664-667)
  27.  Liturgiae Instaurationes, 1970, 9, 5
  28.  Lectionarium Missalis Romani, 1970, 9, 30 : ローマ・ミサ典礼用の朗読用聖書ラテン語の規範版
  29.  Laudis canticum, Constitutio apostolica Pauli VI PP,promulgans Officium Divinum instauratum a Concilio Vaticano II, 1970, 11, 1 : 第2ヴァティカン公会議によって刷新された聖務日課(教会の祈り)の公布。
  30.  Institutio generalis de Liturgia Horarum,a SCCD, 1971. 2, 2 , ed.(non typica) fasciculi, Vatican, 1971, DC 68(1971)314-335, 812 : 『教会の祈りの総則』
  31.  Liturgia Horarum, a SCCD, 1971, 4, 11 : 聖務日課(教会の祈り)のラテン語規範版4巻の出版
  32.  Ordo Confirmationis, 1971, 8, 22: 堅信の儀式書
  33.  Ordo initiationis Christianae adultorum, 1972, 1, 6:『カトリック儀式書 成人のキリスト教入信式』、 典礼司教委員会編集、カトリック中央協議会、1976年3月30日
  34.  In celebratione Missae, 1972, 8, 7
  35.  Ordo Unctionis infirmorum, 1972, 12, 7 : 『カトリック儀式書 病者の塗油』、 典礼司教委員会編集、カトリック中央協議会、1980年5月25日
  36.  Immensae caritatis, 1973, 1, 25
  37.  Eucharistiae Participationem, 1973, 4, 26
  38.  Sanctus Pontifex, 1973, 5, 24
  39.  Eucharistiae sacramentum, 1973, 6, 21
  40.  Pueros baptizatos, 1973, 11, 1
  41.  Ordo Paenitentiae, 1973.12.2『カトリック儀式書 ゆるしの秘跡』、 典礼司教委員会編集、カトリック中央協議会、1978年4月25日
  42.  Instauratio Liturgica, 1974,
  43.  Voluntati obsequens, 1974, 4, 14
  44.  Firma in traditione, 1974, 6, 15
  45.  Conferentiarum episcopalium, 1974, 10, 28
  46.  Johannes Paulus II PP, Litterae Apostolicae Vigesimus Quintus Annus, 1988, 12, 4, AAS 81(1989), 898-918 : Enchiridion Vaticanum 11, Documenti Ufficiali della Santa Sede 1988-1989, Bologna, 1991, 976-1013: 典礼憲章発布25周年記念にあたっての使徒的書簡。

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