|
|
![]() |
||
エジプトで過酷な労働に束縛されていたイスラエルの先祖は、モーセに率いられて脱出を敢行した。 不可能と思われたこの脱出に成功し、彼らはそこに父祖アブラハム、イサク、ヤコブの神の働きを見た。 この出来事はイスラエルの民にとって救いの原体験であった。 これをエクソドス( ![]() エジプト脱出の後、彼らは長い荒れ野の旅に出た(写真はシナイ半島南部の荒れ野)。 その旅も苦難に満ちていた。水もなく、食べ物もなかった。外敵の攻撃も受けた。彼らの中には後戻りしたいというものもあらわれた。 しかし、主なる神の加護に欠けることもなかった。この荒れ野の旅には、われわれの信仰の歩みと重なるところも多い。 こうして彼らはまずエジプトからシナイ山の麓まできた(出1522−1827)。 |
||
![]() このエジプトからモアブの間にあるシナイ半島はその全体が聖地と言えよう(写真はシナイ半島南部の山岳地帯)。 |
||
![]() さて、西暦4世紀に始まるキリスト教の伝承は、 シナイ山をシナイ半島南部の名峰ジェベル・ムサ(アラビア語で「モーセの山」の意)と見てきた。 ここに昔から巡礼者は押しかけ、それは今日も続いている。歴史的事実は別にして、 イスラエルの先祖が体験したシナイでの出来事を偲ぶには絶好の場所である。 またその麓にサンタ・カタリーナ修道院があるが、これは世界最古の修道院として修道生活史上最も豊かな霊性を培う道場となってきた。 このシナイ山とその麓の修道院を中心に紹介しよう。(写真はシナイ半島南部の荒れ野) |
||
![]() |
||
![]() |
||
拙著『聖書年表・聖書地図』(女子パウロ会、1989年)、52頁。 ジェベル・ムサは、シナイ(ホレブ)山のこと。 フェイランとアイン・フードラはオアシス。セラビト・エル・ハディムは鉱山。点線は荒れ野の道。 |
||